いますぐにでも、上京したい!東京に住みたい!!東京で就職したい!!!と思っていても、資金がない、仕事が決まっていない…というモヤモヤした人もいるのではないでしょうか。
上京する理由は人それぞれですが、何にせよ引越し費用やその後の生活費、就職して毎月の安定した収入も必要となってきます。
今回のテーマは『上京するにあたってのお金や仕事のこと』。私のリアルな経験談と友人から聞いた体験談を元にまとめ、併せて資金や仕事がなくても東京に住む方法なんかも紹介したいと思います。
個人的な内容も含まれますが、上京に興味がある、東京で暮らしたい、東京で就職したいという人はぜひ参考にしてみて下さい。
とにかく東京で新生活を始めたい!仕事と住まいを同時提供のTokyoDive
あなたが上京する理由はなんですか?
上京する理由やタイミングは人それぞれですが、大体の方が以下に当てはまるのではないでしょうか。
- 東京の大学や専門学校などに進学
- 東京の会社に就職
- 東京で何かしらの夢をかなえたい
- 日本の中心地、都会に住みたい
- 地元・田舎が嫌い
ちなみに私は、田舎生まれ田舎育ちですが、田舎独特の閑散とした雰囲気や閉鎖的な社会に馴染めず、上京することにしました。
地方にありがちですが、車しか走っていない延々と続く国道沿いの雰囲気と言えば分かりやすいかもしれませんね。正直、そんな地元が好きじゃない、地元だけの狭い社会にはもうウンザリだという気持ちだけが理由です。
一方で、現代は昔と比べればインターネットなどの普及によって、田舎でも生活が便利になりましたよね。都会に行かなくても欲しい物や情報が手に入るし、外出しなくても家の中で楽しめる趣味もたくさんあります。また、なかには都会の生活に疲れ、田舎に移住する人も増えつつあるようです。
とはいえ、都会の生活に憧れる人も多く、特に若者が都会に一極集中し、地方の過疎化が問題となっています。現に東京に限って言えば、転出する人よりも転入してくる人の方が多く、いまだ人口が増え続けているというデータがあります。
昭和の人の「上京」という感覚と、現代人の「都会に住みたい!」のではワケが違いそうですが、いずれにしても日本の中心地である東京で生活したいと考える人は少なくありません。
ただ、「上京する!」と決意したのはいいものの、引越し資金がない、東京での就職先も決まっていない…そんな人もまた多いのではないでしょうか?
では東京で生活するためにはどうしたらいいのか、現実問題を把握するためにも、まずは実際に上京した人の体験談を参考にしてみると良いかもしれません。
実際に上京した人の体験談を参考にしてみよう!
上京する理由として大学や専門学校などへの進学という人も多いですよね。東京に住みたいために東京の大学を受験した人も少なくありません。
私の友人にも大学進学で上京した人がます。思い出話を兼ねて、当時どういう状況だったのかなどを聞いたことがありますので、その話を紹介させていただきます。
当時はまだインターネットや携帯電話が普及していない時代でしたので、そのことを踏まえてお読みください。
物件を決めるまでの流れ
部屋を決めたのは高校三年生の3月中旬。母親と一緒に東京に出てきて、その日に物件を契約して帰ったそうです。親御さんの仕事の都合もあったようですが、4月1日から大学生になることを考えると、引越しの日程もありますので、かなりギリギリのスケジュールですね。
先述の通りまだインターネットで情報を集められなかった時代です。事前情報が少ないが故に「大学へ通いやすい場所がいいよね」くらいしか街の選択基準がなかったとのこと。大学がある路線のとある駅で途中下車をして、そこの駅前にある不動産会社に入り物件を紹介してもらいました。
降りた駅に関しても「本当にたまたま。」らしく、その駅が交通の便がいいとか、駅付近にスーパーなどがあって生活しやすいとか、治安がよくて安心して暮らせるとか、学生が多い街なのかとか、そういう事前情報は全くない状態だったとのことです。
今の私の感覚からすると、よくそんな状態で行けたなぁと思います。そこは彼も同感のようですが、「でもまぁ、時代的にしょうがないよね。」とのこと。
運よく一件目の不動産会社で気に入る物件が見つかり、契約を結ぶことになりました。当時高校生の彼は、敷金や礼金などもよくわからず、そのやりとりを隣で聞いているだけで、基本的に母親がやってくれたそうです。まだ高校生ですしお金に関しての権限は親が握っていますから仕方ないですね。
契約成立してから新生活まで
審査等ありましたが、無事契約できました。3月下旬に実家から必要なものを宅配便で送り、それを受け取れるように新居に先回り。この時も母親と一緒に来てもらい、彼自身は部屋で荷物の受け取り、母親はその間に必要な電化製品を購入して配送手続きをしてきたそうです。
母親はその日一日だけ泊まって、翌日には帰ったそうです。その時に当面の生活費として受け取ったお金は、記憶によると10万円。今まで貯めてきたお小遣いを併せても、合計で30万円なかったとのこと。
家賃は親に払ってもらえるとはいえ、急にお金の現実を突きつけられた彼は、この引越しでどれだけ費用が掛かったのかをなんとなく思い返したそうです。
家賃が安い部屋だったそうですが、それでも敷金・礼金・手数料などを含め20万円強。そして最低限の電化製品をいちから買いそろえてもらったので、それだけでも10万円はゆうに超えている金額。引越しってお金がかかるんだなぁと感じたそうです。
もし現在同じ状況だったらどうするか
インターネットなどが普及している現在で、もし同じ状況だったらどうするかを話の流れで聞いてみました。すると彼は、以下にあることを事前に調べて「それを親に見せてから東京に来ただろう」と答えてくれました。
- 大学沿線の駅の中で、主だった駅をいくつかピックアップ
- ピックアップの基準はそれぞれの駅の交通の便(急行などがとまるか、帰省などを考えて東京駅にアクセスしやすいか、遊びに行く池袋や新宿にアクセスしやすいか)
- 住宅情報サイトで、それぞれの駅で気になる物件をいくつかメモしておく
- 物件の基準は駅から徒歩何分かと家賃(今だったら敷金・礼金も考えるけど、高校生の時はよくわかっていないから、家賃しか見ないと思う、とのこと)
これを答えた後、彼は言いました。「当時の俺は、とても運がよかった。」と。というのは時期的にギリギリで、事前情報もなく、たまたま降りた駅で入った不動産会社で紹介された物件が、現在の彼の価値基準で見ても文句がない物件だからです。
以上が友人から聞いた話の概要です。私も彼の言う通り、本当に運がよかったと思います。彼の家に遊びに行ったことがありますが、事前に調べることなく訪れた街で、生活もしやすく家賃も安いあの物件を見つけるなんていうのは至難の業。
敷金・礼金も1ヶ月分ずつで済み、初期費用もかなり抑えられているのはミラクルです。今はインターネットで物件が探せる時代ですから、このような物件は競争率が高くなっているはず。初期費用を抑えるためにも、やはり事前の情報収集が必要不可欠ではないでしょうか。
上京するために必要な資金:賃貸契約の費用は?
ちなみに私が用意した上京するための資金は、生活費として先3ヶ月分ぐらい、リアルな金額で50万円弱ぐらいでした。引越し費用そのものは、レンタカーでトラックを借りて自分で運んだので、高速料金とガソリン代で2万円弱ぐらい。
先述した運がよかった友人でさえも、電化製品購入を含めれば30万円ほどかかっているわけです。決して安い金額ではないですよね。
住まいに関しては、インターネットで東京23区の街情報を調べ、家賃相場が安い区の中から候補物件をいくつか絞っておきました。
あらかじめ不動産会社に内見の予約を入れて、1泊2日でまとめて下見し、その中から気に入った物件を決めたという流れです。
最初の物件の家賃は和室6畳で4万円弱、トイレは和式、風呂は手動着火式のガスといった築30年ぐらいの昭和な物件でした。これでも一応23区内ではありましたが、初期費用を抑えれば抑えるほど、ほぼこんな感じになるかと思います。
ただ、東京での一般的なワンルーム家賃は5~10万円ぐらいを目安にしておいた方がいいかもしれません。場所や物件によってピンキリ、かなりの差があります。
なお、賃貸契約にかかった初期費用は30万円前後だったかと思います(内訳:敷金・礼金・仲介手数料・前家賃1ヶ月・鍵交換など)。
この頃は物件の住みやすさや快適さは二の次で、田舎にはない街の活気だったり、飲食店などもたくさんあること、都会ならではの自由な雰囲気を感じられていただけで楽しかった記憶があります。
では、具体的に必要な費用の内訳を見てみましょう。
敷金
引越しに付いて回る費用のひとつが「敷金」。今まで実家で暮らしていた人が一人暮らしを始めるときに、敷金という単語を聞いて「なにそれ??」と思うことも多いでしょう。
敷金は簡単に言うと「大家さんに預けておく担保金のようなもの」で、基本的には部屋を出る際に戻ってきます。
ですが東京の場合「ハウスクリーニング代は入居者負担」というケースが多いので、その費用を差し引いた金額が返金されることがほとんど。クリーニングにかかる費用を抑えるためにも、普段から部屋を汚さないように過ごしましょう。
敷金の目安は、家賃の1ヶ月から2ヶ月分。家賃の滞納が起きたときに敷金を充てられるように、家賃の〇ヶ月分となっていることがほとんどです。
たまに「敷金償却1ヶ月」などとなっている物件がありますが、これは「敷金の1ヶ月分は確実に戻ってこない」ことを意味しています。こういう場合はどんなにきれいに使っていても1ヶ月分は手元に戻りませんので注意しましょう。逆に言えば多少汚くしても、戻ってくるお金は変わらないとも言えます。
また、敷金が0ヶ月の物件もよく見かけるようになりました。初期費用を抑えられるのはとても嬉しいことですが、敷金を払っていない分出ていくときになってハウスクリーニング代などを請求されるなど別に費用がかかってしまい、結果として家賃1ヶ月分より高い出費になった、なんていうことも。
初期費用を抑えることが重要か、出ていくときに無駄に出費しないのが重要かで判断が変わるところ。疑問に思ったときは契約前に不動産会社に質問しましょう。
礼金
敷金と同様についてまわる費用が「礼金」ですよね。この礼金は、部屋を貸してくれた大家さんに感謝の気持ちを表すために支払うお金で、敷金と違って退出する時でも返還されることはないお金です。
礼金という習慣は、住宅が不足していた時代に部屋を貸してくれた大家さんに感謝の気持ちを表すために生まれたと言われています。
部屋を借りるにあたって家賃をしっかり払い、かつ万が一の担保金として敷金も払っているのに、さらに礼金まで払うとなるとちょっと釈然としませんよね。敷金よりも「なにそれ??」です。
しかし住宅が余る現代になってきて、この礼金の習慣に変化が表れています。
これを踏まえると、礼金の目安は家賃の0ヶ月分から1ヶ月分といったところでしょうか。まだ礼金の習慣が完全になくなるのには時間がかかりそうですが、着実に少なくなってきているようです。実際に礼金0ヶ月物件も存在していますので、初期費用を抑えるためにも礼金がない物件を探し当てましょう。
仲介手数料
「仲介手数料」は、文字通り賃貸契約を仲介してくれたことに対する手数料です。敷金・礼金は部屋を貸してくれた大家さんへ支払うお金ですが、仲介手数料は不動産会社に支払うお金です。仲介手数料の目安は家賃の0.5ヶ月から1ヶ月分。
不動産会社が、条件に見合う物件をピックアップして内覧で物件を案内したり、契約に関しての書類を用意したり、場合によっては大家さんと交渉をするサポートのための代金だと思ってください。内覧だけして契約に至らなかった場合は発生しません。ですがそれが仕事ですので内覧や他に疑問などがある場合は遠慮なく頼りましょう。
前家賃、火災保険料、保証料、引越し費用、その他
この3つ以外でかかる費用は、まず「前家賃」。4月から入居する契約を3月に結んだ場合、その時に4月分の家賃も敷金などと一緒に支払います。月の途中から入居する場合、家賃を日割りで支払うのが一般的です。
そして「火災保険料」。火災などが発生した場合に備えて保険に入る必要があるので、それを不動産会社に案内されます。金額は2万円前後。自分で保険会社を選んで加入したい場合は不動産会社に相談しましょう。その場合は加入した証拠を求められるのが大半です。
これ以外にも、保証人を付けれず保証会社を利用する場合は家賃の0.5ヶ月から1ヶ月分を支払います。また物件次第で「鍵の交換料」「害虫駆除料」などが発生することがありますので、少しでも気になることがある場合は不動産会社に質問しましょう。
総合すると、敷金と礼金にもよりますが、家賃の4ヶ月から5ヶ月分が引越しにかかる相場となります。
さらにこれの他に引越し業者に支払う代金や、家具や電化製品を新調する費用もかかりますが…。
ちなみに、最近では引越しの際にまとまった初期費用がない人のために、クレジットカード払いが利用できる物件もあるようです。初期費用だけ可能だったり家賃も可能だったりと様々です。そういう物件だったら、手持ちのお金が少なくても引越しがしやすくてありがたいですね。

上京後の仕事はどうする?
私は就職活動もせずに勢いだけで上京したので、東京に引越した当初は無職でした。なのですぐに生活費を稼ぐためにフリーターという形に落ち着きました。
でもいま思えば、これは上京するパターンとしてはあまりよろしくないかと思います。その後のリスクを考えると、とても人に勧められるものではありません。
世間知らずの私は、若気の至りからか「なんとかなるっしょ!」みたいな勢いだけで、かなり浅はかだったと思います。
まぁ、結果的には何とかなって、今は普通の生活が出来ているので良しとしてますが、上京してからの10年ぐらいの間はなんだかんだ生活に追われていましたね。
このように、勢いだけで上京したのはいいものの、その後の生活がままならずに都落ち…という人も少なくない現実をご存じでしたか?
これはもちろん東京に限ったことではありませんが、今住んでいる地を離れて新天地で生活するということは簡単なことではありません。言うまでもありませんが最も必要なことは資金と就職先です。だからこそ金銭的に余裕のある形で上京することが望ましいと言えます。
例えば地方の学生などで、東京の会社に就職するために上京する人は、あらかじめ就職先が決まっているケースが大半なので、その後の生活も特に問題ないかと思います。同様に、進学の人も、親からの仕送りなり奨学金なり、またはアルバイトで生活のめどが立つかと思います。
そしてまとまった資金がある人も、とりあえず上京して東京に住みながらゆっくり就職先を探していくということもできますね。
このように、事前に就職先が決まっていたり、資金に余裕のある人が上京するのは何ら問題はありませんが、とは言え当時の私のようにそういう人ばかりでもありませんよね。上京と同時に就職活動をせざるを得ない方も多いのではないでしょうか。
フリーター生活を続けるのはおすすめできません!
若いうちはフリーターでもいいかもしれませんが、ながき人生に渡って東京でフリーターとして生計を立てて行くのは正直厳しいと実感しています。もちろん不可能ではありませんし、そういう人もたくさんいます。特に地元が東京で実家暮らしの人はそれでもいいかもしれませんが。
でも、夢や目標、やりたいことなど、何かしら他の理由がない限り、バイトだけの生活を続けるのはおすすめできません。
東京は田舎よりも生活費がかかりますし、バイトの収入では将来的にただただ生活に追われる日々になるのが目に見えています。バイトに慣れ過ぎてしまうと、就職活動をするのも面倒になったり、気が付けば30代…(・ω・)なんてことにも陥りやすいです。
金銭面や生活面だけでみたら、東京で一人暮らしのフリーターを続けていくよりも、田舎で普通に就職した方がいいかもしれませんね。
上京するにあたってやりたいことや目標などがなく、ただ東京に住みたい、東京で働きたい人は、まずはしっかりとした就職先を見つけることが先決です。
私のように何もない状態で新生活を始めると、金銭的にも精神的にも不安がつきまとうのは間違いありません。なので、上京したら以下のことを念頭に置いておきましょう。
- 夢や目標・やりたいことを明確に決める
- フリーターをするなら期限を決める
- 生活に不自由しない仕事を見つける

就職先が決まっていないと住居が借りられない…なんてことも?
就職先が決まっていて上京する人は問題ありませんが、これから東京で就職を探すという人に問題になってくるのが入居審査。就職にしてもバイトにしても、何かしら定職が決まっていないとアパートやマンションの賃貸契約ができないなんていう場合があります。
東京で働きたい方は上京してから就職活動を始める順番になるかと思いますが、部屋を借りるためには定職が必要というジレンマに陥ってしまうのです。東京で働くためには住居が必要、でも住居を借りるためには定職が必要…これってどうしたらいいの?状態です。
このあたりは貸す側、つまり不動産会社や大家さんの判断によって違ってきますが、基本的には無職の人は入居させたがらない傾向にあります。
単純に、大家さんにとって家賃滞納されるリスクが発生するため、入居審査で落とされてしまうなんてことも少なくありません。これは貸す側と借りる側の信用問題なので、交渉することもできます。一例ですが、以下のようなものが考えられます。
- 上京してすぐに就職活動をする意志を伝える。
- 敷金を増やす。
- 保証会社・保証人・連帯保証人を付ける。
- 資金がある場合、半年~1年分の家賃を現金前払いで契約。
ただ、その物件の人気具合や大家さんがどの程度貸したがっているのかによっても結果が変わってきます。基本的には大家さんとしても貸したいわけですし、東京は空室率が問題になっている物件も多いので、保証人さえいれば問題ないかと思います。
とは言え、最近では家賃滞納などの賃貸トラブルも増えている傾向にあるので、賃貸契約に慎重になっている大家さんも少なくありません。